公開シンポジウム「ポピュラーカルチャーと政治」
INFORMATION
政治は、議会や政党のまわりでのみ進展するわけではない。議会政治の外側に広がる多様な社会運動があり、近年とりわけ注目されるのは、ネット上の動きも含めてポピュラーカルチャーとも渾然となったアクティヴィズムである。起源としての雑誌文化、各種のファンダム、そしてポスト?トゥルース状況下でのポピュリズムから文化?政治のハッキングまで、検討すべき現象は多い。アメリカ大統領選の年をむかえていっそう活性化すると思われるこうした動きを、小森真樹氏、渡部宏樹氏、富永京子氏をむかえてアメリカそして日本の事例に即して考えてみたい。
報告者
武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授
小森 真樹(こもり まさき) 氏
東京大学総合文化研究科で博士号を取得。テンプル大学歴史学部客員研究員、東京外国語大学アジア?アフリカ言語文化研究所ジュニア?フェロー、武蔵大学専任講師を経て現職。専門はアメリカ文化研究、ミュージアム研究。
筑波大学人文社会系助教
渡部 宏樹(わたべ こうき) 氏
南カリフォルニア大学大学院映画芸術研究科にて映画?メディア研究の博士号取得。博士論文では第二次世界大戦前の日系アメリカ人の映画を中心とする文化史を研究。資本主義社会における文化と芸術について、特にその受容者側(観客/消費者/ユーザー/市民)に注目して研究をしている。
立命館大学産業社会学部准教授
富永 京子(とみなが きょうこ) 氏
東京大学大学院人文社会系研究科学位取得、博士(社会学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職。専門は社会運動論。著書に『社会運動と若者——日常と出来事を往還する政治』(ナカニシヤ出版、2017年)、『社会運動のサブカルチャー化——G8サミット抗議行動の経験分析』(せりか書房、2016年)ほか。